巷で良く聞かれる嘘に、「メンマは使用済の割りばしを煮詰めて作る」
というのがあります。

もちろんこれは真っ赤な嘘なのですが、調べてみたところ、
まったく出鱈目な嘘かというと、そうではないようなのです。

メンマはご存じの通り、竹の子から作ります。「黄老竹」というメンマ専用の
竹の種類がありその竹の子を使うのですが、これは日本の竹の子に比べて非常に
固いものだそうです。

地上40センチまで成長した、(普通竹の子は、地上に先っぽが見えるか見えないか
という所で収穫されます)この「黄老竹」の竹の子を収穫し、割りばしぐらいの
大きさに裂き、それを調味料とミョウバンで2日以上煮込んで、皆さんご存じのメンマ
ができるわけですが、ここまで成長してしまった竹の子は、もはや若い竹といって
いいほど固く、繊維がしっかりしています。

つまり、煮込まれる寸前の細切れの竹の子は、まるで割り箸なのです。

長時間煮込まれるあいだに、汁を吸い、繊維が柔らかくなり、縦方向は縮み、
横方向には広がって我々のイメージするメンマの姿になるのですがこの加工風景はまるで多量の割り箸を煮詰めているようにしか見えません。


ちなみにこの「黄老竹」は中国東北部でしか栽培等ができない上に、生の状態では
非常に酸素による品質の劣化が激しく、現地収穫即加工しなければならないものだそうです。

そのため、日本で販売されているメンマは、現地で水煮にしたものを輸入し、メーカーごとに味付けなどの加工をするしか無いとのことです。

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